その時大天井岳へ続く稜線を見て、いつかはこの道を歩いてみたいな~って、
それほど現実感なく、できたらいいねくらいに考えていて、
当時はそんな本格的に登山にハマるなんて思ってもみなかった。
ところが、去年の秋には、南アルプスの千枚岳から荒川岳、赤石岳をめぐる3000メーター級の山々を2泊3日小屋泊で縦走して、そのスケールに圧巻され、そして、自分の足で歩き通すことに言い知れぬ快感を覚えてしまった…
そして今年の7月。
テン泊デビューで、師匠と北アルプスの双六岳からの裏銀座縦走に挑んだけど、あいにくの天候で、満天の星空の下で、酒を飲むことも叶わず、鷲羽、水晶は断念して、双六から折戸岳経由で笠ヶ岳に登ってきたが、やや消化不良>_<
今年の秋は、あの、2年前に見た稜線を歩こう。
ソロでテン泊縦走しよう。
今年の秋は天候が安定せず、「てんきとくらす」の山の予報とにらめっこ。
当初予定していた日程は、あいにくの天候で、
決行は9月24日~26日とした。
ルートは中房温泉の登山口から燕岳に登り、燕山荘のテン場で1泊。
3日目は、常念小屋から一ノ沢登山口へ下山する2泊3日の行程で登山計画書を作成した。
問題は、入山口と下山口が違うこと。

そこで考えた。
完璧だ!
お兄ちゃんが乗らなくなったTODAYを事前にデリカへ積んでおき、準備は万端。

さあ前日の金曜日は、サッサと仕事を切り上げて仮眠を取ろうと思ったら、そういう時に限ってなかなか仕事が終わらない。
結局、8時頃に帰宅して、ご飯食べて風呂入ったら、もう10時。
中房温泉行きのバスは、早朝4時35分発。
もう寝るのを諦めて、11時に自宅を出発。
すぐに原付を下ろし、大きなザックを背負って林道を下りだす。

霧で前が見えず、小雨まで降り出す天気。
いきなりこころ折れそう(T_T)
30分ほどで、中房温泉行きの始発が出る安曇野の里に到着。
トイレを済ませ、コーヒーを飲んでバスを待つ。
ほどなくして、バスがやってくる。

小さなマイクロバス。中房温泉までは1700円
途中、穂高駅などの停留所に止まり、バスは満員。
秋の行楽シーズンとあって、燕岳に登る人は多い。
中房温泉の登山口は、すごい人でごった返している。

6時5分にバスは着き、軽くストレッチをして、6時16分登山開始。
前回登った時は、それほど苦にならなかった燕岳への急登も、寝不足にテン泊の荷物を背負ってはかなり堪える。

それでも、赤く色づいたナナカマドの実は足を前に運ぶ元気をくれる。

さあ、あの稜線までちゃっちゃと片付けてしまおう!
続く。