3日目の朝。
ちょっと飲み過ぎて二日酔い気味 (;´Д`)
朝の4時に師匠にゆり起こされ、
「ブルさん、晴れてますよ。山頂に登ってご来光拝みましょう」
いや~ この山行初の晴れ!
もう、速攻支度して、山頂に向かいます。
山頂までは、10分程度でしょうか。
荷物はウエストバックと水の入ったペットボトルだけ。
二日酔いの体でも、
羽が生えたように軽い!
山頂からは、今まで見ることのできなかった山々が!

槍ヶ岳のシルエット・・・
黒部五郎に鷲羽、水晶、剣に乗鞍、御嶽。 こっちは白山か?
南アルプスの山々に富士山まで望めます。

笠ヶ岳は最高の展望台。
そしてご来光。

「ああ、来てよかった」


これだから登山はやめられません。

※ようやく笠ヶ岳の全貌が。石を積み上げたような山頂付近。
山荘に戻って、前日のお酒が残ってあまり食欲がなく、簡単に食事をすませ(フランスパンに粉末のクラムチャウダースープ)、本日は下山します。

※7月でも朝は冷え込む。標高の高い山小屋はストーブが必要。笠ヶ岳小屋はだるまストーブ。なんか落ち着くわ。
Wさんは、なんと北海道から来たとのこと。それも、定年前に仕事を辞めて思い切って半年間、クルマで九州から北上して山登りの旅をしているといいます。
「いろんな事が重なって、いまが旅に出るときだった・・・」
人にはそれぞれいろんな事情があるようです。
思ったとき、行動に移すことが「できる人」と「できない人」がいる。
行動「できる人」は時に失敗もするけど、大変な思いをするかもしれないけど、行動「できない人」よりいろんな景色を見て、経験して、自分の糧にしていくのだと思う。
「自分はどうだろうか?」
いくつかの人生の大きな岐路に立って選択を迫られたとき、現状を変える「チャレンジ」の選択ができてきただろうか?
もうすぐ50歳になる。
振り返れば、それなりにチャレンジしてきたと思う。
苦労もしたし、厳しい状況に追い込まれたこともある。
でも、後悔はない。
すべてがうまくいくとは限らないし、多少人に迷惑かけるかもしれない。それでも「できる人」の人生を選びたい。リスクを取ってこそ、価値あるものがつかめるものだと思う。
それがたぶん「豊かな人生」な道の歩き方なのかもしれない。
山に登ると、いろんな思考が駆け巡る。
非日常の中で日常を見つめる。
そがれいい。
さて、実際に歩き出すと昨日は見えなかった景色が!
こんな尾根を歩いていたのね。
やや軽くなったザックで快調に歩きます。

ただ・・・
じつは、笠ヶ岳に登ると決めたときから、ちょっと不安なことがあってね。
笠ヶ岳への登山道は、笠新道という道を使うのですが、これが短い距離で1800メーターの標高差がある。
ここまでに足にきていて、さらに下りが苦手・・・
「もつかな?」
不安がよぎる。靴もトレッキングシューズで、ソールが柔らかいから、岩場では突き上げがダイレクトにきて、すでに足の裏が痛くて痛くて (*TωT)うっ
師匠もWさんも、かなりのベテランですからいい感じのペースで下っていきます。

振り返れば笠ヶ岳が(*^o^*)

折戸岳の分岐から笠新道へ。杓子平が見えてくる。スケール感がある景色。

可憐な高山植物が咲き誇る。

ホントにここは日本? 本場のアルプスにも劣らないと思う。

ただ、岩場が続く下りは、もう限界 (>_<)。
やっぱりこの靴でテン泊仕様のザック背負ってこの道は辛いかもってふたりに言われて。
それでも、泣き言言っても、自分の足で下らなければ、誰も助けてくれないのが山です。
途中、止まると足がぷるぷると震えだし、立っているのもやっとの状態。ふたりには先に行ってもらって、ゆっくり休みながら一歩一歩踏み出して、満身創痍でたどり着いた笠新道の登山口で正直倒れ込みました。

結局、新穂高の登山口までコースタイム7時間15分のところ8時間半かかりました。
普段、コースタイムの半分から2/3ぐらいで歩くんですけど、このところトレランばかりで重たい荷物を背負い慣れてなくて、やっぱりテン泊の荷物と岩場の道は堪えました。
笠新道を下っても1時間の林道歩きが待っている。これが結構堪える。

※師匠とWさんは余裕の歩き。もっと精進せねば トホホ・・・(* *)

ようやく麓まで戻ってきました。
やりきった感ハンパね~!
行程的には、2泊3日でテン泊は1泊だけと、かなり予定とは外れてしまい、さらに天候も悪く、体力的にもキツイ山行となりましたが、
それでも、帰りに温泉に寄って湯船につかりながら師匠と
「次はどこ登ろう?」
って(笑)
やっぱり、満天の星空の元で飲みたい(*⌒▽⌒*)
もっとも、荷物を厳選してもっと軽くして、うまくパッキングできるようなるのが先ですけど(^^ゞ
(おしまい)